お久しぶりです。日記と言いつつ、前回の投稿から1ヶ月近く経ってしまいました。
今回、美の起原でお邪魔したのは、nAo OKAMOTO 月乃カエル 二人展~泡と月展。NYで確立した「バブルアート」技法を用いて制作するnAo OKAMOTOさんと、アクリルに描いた絵画をレイヤー状に重ねて表現する月乃カエルさん。取材時にはカエルさんが在廊されていて、お話を聞くことができました。お互いを知ってはいたものの、2人で展示をするのは今回が初めてだそうです。
展覧会名はアーティストそれぞれのキーワードとなる言葉。“泡”はnAoさんの技法、“月”はカエルさんの名前に由来し、月をモチーフとした作品を中心に展示されています。 nAoさん独自の「バブルアート」はアクリル絵具の表面張力と乾燥による収縮を利用した技法であり、筆で描いたドットに比べ偶発的な線が見られます。立体的に表現されているので、光の当て方によって多彩な表情が楽しめるのも特徴です。作品を見たのは初めてですが、画像よりも実物で見てほしい!と思う作品でした。
それはカエルさんの作品にも言えること。特徴的なアクリルのレイヤーは正面からだけでなく、斜めから見ることでその奥にある世界を想像することができます。
ギャラリー奥の壁には、先にnAoさんが描いてカエルさんにバトンタッチ、その逆の過程を経たコラボレーション作品が展示されていました。両方とも泡と月を想起させる日本画のような抽象作品で、思わず入り込んで見てしまいました。展示自体もそうですが、お二人の作品の相性の良さが感じられます。カエルさんが「(自分の作品に使われている)アクリルは主役にもなれるし、相手に寄り添うこともできる」と言った言葉が印象に残りました。
展覧会は7月31日まで(注・本日は休廊です!)。透明感のあるアクリルや水を連想させる泡など、清涼感のある夏にぴったりの雰囲気の展覧会でもあります。まだ間に合いますのでおすすめです!