オードリーのアート日記:U-ku個展「Momentum」 2023美の起原展大賞受賞記念

 

2023美の起原展大賞を受賞したU-kuさんの個展にお邪魔しました。

この日は、ウェルカムドリンク片手にお喋りしながら作品鑑賞ができる夜オープンの「waiwai-NIGHT」。

入るとたくさんの人が! ちょうどインスタライブが行われていて、盛り上がっていました!

U-kuさんは独学で絵を描き始め、2016年以降、精力的に発表をしているアーティスト。

水彩絵具の色が生み出す不随意な滲みや形を、人生における偶発的な出来事と置き換えています。

常に移り変わる表現はアーティスト自身を体現しているようで、いつも見るたびに新鮮にうつります。

今回の個展では、力強い線描が前面に出ていて驚きました。

ダイナミックな筆致や暖色などはこれまでに見られなかった表現です。

2023美の起原展大賞の副賞である賞金を使って約1ヶ月のヨーロッパに滞在し、

その後制作された新作が中心に展示されています。帰国後、描けなかった時期があり、

暖色を取り入れた作品はそこから手探りで始めた結果であるとU-kuさんは言います。

ヨーロッパでは美術館やギャラリーを多く回って、アート三昧の日々を過ごしたそう。

大作中心の海外での展示と圧倒的なパワーの作品と向き合うことは、ものすごい情報量でしょう。

海外で受けた刺激によって何を描いていいのか、迷いが生まれるのも自然なことだと思います。

そうした経験を経て描かれた力強い筆致の新作はどこか書を感じさせます。

パリの街を日本人ならではの表現で描いた佐伯祐三の作品を思い出しました。

ヨーロッパで見た作品からの影響が一番感じられるのは、ギャラリーの一番奥に展示されていた100号の大作です。

これまでのU-kuさんらしい青の色彩の滲みが大胆に取り入れられていて、見る者の想像力を刺激します。

「上の白い絵具の部分が顔に見えると言われるお客様も」と言われて近くに寄ってみると確かに!

凛とした横顔が浮かんでいるようです。

こうしてさまざまなイメージが浮かび上がり楽しめるのもU-kuさんの作品の特徴と言えます。

この作品の素晴らしさはギャラリーで直に見て、細部まで楽しんでもらえたらと思います!

U-ku個展「Momentum」
2023美の起原展大賞受賞記念

2024年10月10日(木)〜19日(土)日曜休廊
12:00~18:30(最終日16:00迄)

美の起原
WEB展示

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