2023美の起原展で奨励賞を受賞した4人のアーティストの展示を見ました。
「Four Diamonds」という言葉がまさにぴったりの、4つのダイアモンドのような作品群でした。
受賞作家はカトマサ、甘甜、HARUNA SHIKATA、不二【fu-ji】(上から順に作品掲載)。
異なる作風のアーティストたちです。
カトマサさんは、最近の絵のテーマが「可笑しなことを丁寧に美しく描くこと」。
可笑しなことを真面目に描いているそうで、見ていてクスリと笑える作品です。
見ているとじわじわとくるというと伝わるでしょうか。
甘甜さんは今年、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程文化財保存学保存修復
日本画修了したばかりのアーティスト。古画のような丁寧な線描が特徴的で、
あえて顔を見せない登場人物を描いています。
HARUNA SHIKATAさんはOverwrite (情報や感情、自己体験への上書き)を
コンセプトに作品制作を行なっている若手作家で、感情をダイレクトに伝える表現は
まさに現代的であると言えます。
大阪芸術大学芸術学部美術学科で日本画専攻卒業後、石川県立輪島漆芸技術研修所で
5年間、人間国宝の指導のもと漆の基礎を学んだ不二【fu-ji】さんは、
日本画と漆の技法を組み合わせてコンセプチュアルな作品を制作しています。
展覧会を見ての感想は一度に4つ美味しい感じ。一人気になる人がいて見にいくと、
他の新しい世界を知ることのできる、
そのくらい表現の広がりがあります。共通するのはそののびしろでしょう。
個人的にツボだったのは、カトマサさんのこの作品。
山の一角に桜が咲いていて、よくよく見ると桜の木の上に制服を着て
お面をつけたおじさん?が花びらをまいています。なんてシュールな場面なの?
と思う反面、この桜の木はおじさんの力で咲いたようにも考えられる。
もしやこのおじさんが神様??など見れば見るほど不思議な作品です。
展覧会は明日まで!お気に入りの一枚を探してください。