オードリーのアート日記:Maeshin solo exhibition『 MY ART IS NO LONGER… ? 』

 

今年、最初の『オードリーのアート日記』は、美の起原で開催されているMaeshinさんの個展です。大阪と東京の両方に拠点を構え、日本国内、海外で活動を展開しているMaeshinさんは、美の起原からアートフェアにも出展しています。ギャラリーにお邪魔すると多くのお客様がいらっしゃり、その人気の高さがうかがえます。

Maeshinさんの作品でまず浮かぶのは、女性の姿でしょう。モノクロでプリントされた写真に写る女性は透き通るように白く、髪の毛で顔が隠されて匿名性を持っています。その半分以上見えない顔の唇に真赤な口紅がひかれることで、象徴的な女性像として表現されます。

撮影時は被写体の女性には常に動いてもらうそうです。その動きが撮影する側に対してアピールする動きではなくなる頃がシャッターチャンス。「被写体には『非存在感』を求めています。気配が消えているような人。だからポージングを得意とするプロのモデルよりも主張の少ない素人モデルのほうが自分の作品制作では適していると思います」とMaeshinさんは言います。

こうして撮影された女性の姿を写した写真に、岩絵具が施されています。作品によっては、女性像が見えなくなるほどの岩絵具が画面をおおいます。その手を加える部分は、「写真に対しての心地よさ」だそうです。Maeshinさんの作品におけるテクスチャーは写真からの脱却ポイントのひとつで、その構成要素として「非存在感」の女性像が欠かせないのでしょう。

また今回の個展は、初の取り組みが多く見られます。ステップアップエディションの小品や、写真の進化圧をテーマとした金継ぎされたようなひびが表現された作品、そして平面のイメージを立体化した作品と、点数のボリュームもあり、来て見て満足すること間違いなしです!

Maeshin solo exhibition『 MY ART IS NO LONGER… ? 』

2025年1月21日(火)〜28日(火) 日曜休廊
12:00~18:30(最終日16:00迄)

美の起原
WEB展示

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